バランスアンプの独り言 - フルバランスアンプ (X_Under bar)
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2012/07/19

バランスアンプの独り言

バランスアンプに興味を持たれている方も多いと思いますので(たぶん)、少し特徴を書いてみます。
 
現在及び過去に販売されているバランス(XLR端子付きのアンプ)入力が付いているアンプは、付録(おまけ)に過ぎない偽バランス入力が多くあります。そのため本来の性能が出ていません。また、バランス接続は、長い距離を転送するために必要であって、1~3m位の距離では、バランス接続をする必要は無いとお考え方も多いと思います。これは、伝送部分だけを見た場合のことです。
 
バランス転送は、ノイズに強いと言うことですが、アンプの内部でも同じ事が言えます。アンプ内部のノイズに対しても強いのです。また、ノイズに強いと言うことは、バランスのラインからもノイズが出にくいと言うことでもあります。これは、チャンネルセパレーションに対しても有利に効いてきます。
 
一般のアンプは、アースを基準として増幅します。例えば、CD ⇒ プリアンプ ⇒ パワーアンプ ⇒ スピーカーと全ての基準がアースです。アースラインには、小信号から大信号まで電流が流れるので、アースの処理は重要となります。
これに対しバランスアンプ(全てがバランスの場合)は、アースを基準とした増幅では無いのでアースの影響を受け難いと思います。また、完全なフローティングアンプも可能と思います。
 

 

 
BTL接続は、同じ2台のアンプで構成する方法で、アンプの出力が3~4倍になりますので、出力UPのために使われる場合が多いと思います。
 
バランスアンプは、単純に普通のアンプの2倍の部品が必要となり音楽信号が増幅素子を多く通ることになり音質劣化すると、評価する人もおられます。バランスの場合、相殺効果が期待できます。歪みに関しては、偶数次の歪みが相殺効果で少なくなります。これは、以前このブログでシミュレーション結果をアップしています。残留ノイズに関して、アンバランス出力とバランス出力の残留ノイズを比較するとバランス出力の残留ノイズの方が半分位少ないようです。
http://blogs.yahoo.co.jp/yokoyama3322/9077848.html
 
アンプを2台使うBTL接続から如何に部品点数を少なくするかと考えた時に、目に留まったのがサンスイのXバランスアンプです。私のアンプは、サンスイのXバランスアンプと完全差動アンプをベースにして考えています。
技術的な内容では、完全差動アンプ(Fully-Differential Amplifiers) JAJA122が参考に成ります。BTL接続とは少し違いますね。
http://www.tij.co.jp/jp/lit/an/jaja122/jaja122.pdf
http://blogs.yahoo.co.jp/yokoyama3322/4418536.html

コメント

No title

こんばんは。

内部構成としてアンプが倍の数必要となりますので、バランスアンプは高嶺の花になりますね。

伝送距離が長くなるときは、この方式は効果的ですね。

No title

ModernTeanaさん、 こんばんは、

>50BM8のパワアンとか・・・もしトライする時は回路図渡しますYO!(本当はダメだけどw
そう言われると、欲しく成るではありませんか、誘惑禁止です。

>5球スーパーだと、Bは260Vあたりでしょうか?
ModernTeanaさん、良く知っていますね。その通りです250V~260Vだと記憶しています。
680Vですか、これは経験したくないです。

No title

Chaosさん、こんばんは、

>内部構成としてアンプが倍の数必要となりますので、バランスアンプは高嶺の花になりますね。
部品が約2倍必要ですので、メーカー製のアンプですと値段も高くなります。
このへんを考えると、自作アンプになってしまいます。

No title

こんにちは

私のバランスアンプはホットとコールドに同じ反転増幅アンバランスアンプを使っています。紹介のあった完全バランスアンプの回路とほぼ同じような気がします。
音質はバランス伝送がノイズに強いという以外に他の理由があるのではないかと思っています。ホットとコールドでアースに依存しない駆動力なのでしょうか、分かりませんが。
いずれにしても音質はアンバランスにはない艶やかさを感じます。

No title

こんばんは!
半導体アンプは部品構成が倍になるので高嶺の花
という印象になるんですね。
真空管は、以前自分も紹介しましたが、全段作動がバランスアンプ
になりますね。
安上がりでしたら6BM8系もいいですがまだ安く手に入る
同じく複合球のPCL86の2段増幅でしたら、
安く出来ますよ。
自分も、さらに適正化しましたので
そのうち、アップしますね

No title

マイペースさん、 こんばんは、

このバランスアンプは、マイペースさんが仰るように反転アンプです。
このバランスアンプの特徴は、NFB(負帰還)の掛け方です。NFBを「たすきがけ」の様に掛けます。
「たすきがけ」が「X」に見えますので、これを「Xバランスアンプ」とサンスイさんが命名しました。
バランスアンプがノイズに強い以外には、電源変動にも強いようです。そして、スピーカーからの逆起電力を吸収できるとも言われています。

No title

ひでじさん、 こんばんは、

誘惑禁止です。
そうですよね。真空管アンプは、バランスアンプになっているのですよね。
真空管の回路だと、CSPP(クロスシャントプッシュプル)が気になります。
何時になるか分かりませんが、真空管アンプを作るときは、色々と教えて下さい。

No title

こんにちは
ご存知かもしれませんがSTAXのドライバーアンプは、完全差動アンプですが
初段JFET差動の両ソースに、シングル増幅段のように帰還をかけているので入力インピーダンスが高くとれています。

BTLはアンプから負荷が半分に見えるのが弱点ですね。

>比較するとバランス出力の残留ノイズの方が半分位少ないようです。
これは不思議です。JAJA122を読んでも出力の片方の残留ノイズは単純に1/sqrt2になるものだと思うのですが。
わたしはLTspiceしか使ったことがないのですが、Pspiceではノイズの解析はtransient解析でいっしょにできるものなのですか。

No title

Bitstreamさん、 こんにちは、

>STAXのドライバーアンプは、・・・
この方式は、フィデリックスさんのこれと同じですよね。
http://www.fidelix.jp/technology/microphoneamp.html
フィデリックスの中川さんは、元STAXにおられたのでしたっけ?
これも良い方法ですよね。

>BTLはアンプから負荷が半分に見えるのが弱点ですね。
ダンピングファクター、ドライブ能力のことを気にされているのですか?
出力の基準点がグランドで無いので、電源電圧が約2倍になったのと同じ事に成ります。そのため出力は約4倍になるので、見ため負荷が半分なったと言う事ですよね。普通のスピーカーをドライブする限りでは、シングルでも問題なくドライブできますよ。

Pspiceでのノイズ解析については、ノイズは減らないと考えていたのですが、ちょっとビックリしました。解析の問題等も有るかも知れませんね。

>ノイズの解析はtransient解析でいっしょにできるものなのですか。
私もPspiceを使いこなしていないので、よく分かりませんがF

No title

Bitstreamさん、済みません、おしり切れました。

>ノイズの解析はtransient解析でいっしょにできるものなのですか。
私もPspiceを使いこなしていないので、よく分かりませんがFFT解析で見ています。

No title

こんにちは

弱点、と書いたのは、負荷が重くなって歪み率が悪化するかもしれないという意図でした。

電源ラインの電流波形がきれいなのも、メリットでしょうか。
BTLでないふつうのB級アンプだと半波整流された波形になるので、
高調波がいっぱいですから、その電磁波が入力などなどにとびつくと歪み率が悪化したりするとか聞きました…

No title

元々、私は球アンプ、ラジオ、電蓄を作ってましたので(#^.^#)

今、ハタチですけど(笑)
ラジデパが教科書でしたし(笑)

No title

Bitstreamさん、こんにちは、

ドライブ回路が負荷に対して2ヶ所に入りますので、ダンピングファクターは悪く成ると思います。

>B級アンプだと半波整流された波形になるので、高調波がいっぱいですから、その電磁波が入力などなどにとびつくと歪み率が悪化したりするとか聞きました…
私は、このような現象を経験したことが無いですが、色々と有りますね。
デジタルアンプ(D級アンプ)など、かなり凄いですよ。デジタルアンプの入力にオシロを繋げたら 400kHz のキャリアが漏れて凄かったです。

No title

ModernTeanaさん、こんにちは、

二十歳にして、そのレベルは凄いです。素質も有ると思いますが。
最近、秋葉に行っても中学生や高校生が電子部品を買う姿を見ませんね。(秋月には、大学生がきてますね)
MJ誌主催の自作アンプコンテスト、エントリーがジジイばかり、若者がエントリーして欲しい。

ModernTeanaさん、頼もしいですよ。頑張って下さい。

No title

アキバでお会いする事が出来たら、回路図集をプレゼントしちゃおうかな(^O^)/

誘惑 誘惑(笑) スンマセン(~_~;)

でも、最近はアキバに行ってないなぁ...

No title

バランス回路を搭載したアンプ、特にSANSUIは好きですねいまだにオークションでも人気なのは、音質が良いからでしょう。しかしどちらかと言うと、SANSUIは低音域が不足気味と思いますが、高音域の素晴らしさを殺さない為かもですね!低音域もかなり出るA-α99は、いまだに重宝してます。しかし、一時はわたしもバランス回路を搭載したアンプが一番素晴らしいと思ってましたが、かなり昔の(1970年代前半)ローディのアンプや、pioneer、SANSUI、technicsなど、バランス回路ではなくても負けない音質を出します。この頃の時代のアンプはとてもシンプルで、中には保護リレーもないタイプもありました。また、とある先生は、+-の2電源では、+もアースと同じで、信号路(各増幅回路個別の入力電圧部)を一点アースと同じ考え方で接続すれば、電源電圧の変動に強いアンプにできます。バランス型と考えても大差ないとおっしゃってます。また、窪田氏の、片チャンネル4個のパワートランジスタ(FETでトランジスタはこれだけです)のノン NFBのアンプは、びっくりする音質を奏でます。そういう意味では、奥が深いですね…

No title

ModernTeanaさん、 こんばんは、

>アキバでお会いする事が出来たら、回路図集をプレゼントしちゃおうかな(^O^)/
誘惑禁止だけど・・・是非ともチョウダイ。

>でも、最近はアキバに行ってないなぁ...
私は、月に1~2回ほど行ってますね。
何となくイメージは覚えているので、後姿を見れば分かるかも知れませんね。

No title

いさおさん、 こんばんは、

バランスアンプより良いアンプは沢山有ります。
よく聴く音楽ジャンルや好きな音質で、自分が音が良いと思ったアンプが良いわけです。
過去にも名機と言われたアンプが沢山あります。そのアンプを一生使われている方もおられます。
私の場合は、バランスアンプを中心としてアンプを自作すれば、何か可能性が見えてくるかと思ってやっています。
残念ながら、今のところ、これと言う成果は出ていません。このまま成果が出なければ、バランスアンプはダメアンプと成りますが。

No title

実は、PCL86球の真空管Ampは同じ春日無線のトランスで
シングルと、全段作動両方製作していたんですね。
シングルは流行のペルケ氏のミニワッターではないですが、
その前のシングルAmpプロジェクト時代の設計で、
これはこれで、いいです。

全段作動は、OPTを新しい設計のKA-8-54P2
に変装したら、今までの低域の量感不足が完全にクリアーできて
定位のいい、現代の真空管Ampになりますよ!

ぜひ、お試しを

No title

ひでじさん、 お早う御座います。

真空管アンプは良く分からないですが、アウトプットトランスがかなり重要のようですね。
アウトプットトランスも色々あると思いますが、値段高いですね。
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オーディオアンプを色々作ってゆき、行着いたのはフルバランスアンプでした。
20代に買い集めた半導体でアンプを作っています。

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